本記事は、肥満症においてのGLP-1受容体作動薬の体重減少効果と肥満症に合併した２型糖尿病や心血管疾患、脂肪肝に関する文献を和訳したものです。（１型糖尿病という自己免疫疾患においてのGLP-1阻害剤に関しては、別の記事にまとめました。）
１型糖尿病でのGLP１RA（GLP１受容体作動薬）は別の記事にまとめています。
【 先ずは、文献の結論から】
摂食量と体重を減少させるGLP-1の作用は、極度の肥満がある動物とヒトにおいて非常によく出現する。肥満の動物およびヒトにおいて、青年期と成人期の両方で機能が高い。
GLP1RA（GLP１受容体作動薬）、肥満症および複数の合併症を有する患者でのGLP1RA（GLP-1阻害剤など）長期使用は、心血管疾患や糖尿病など肥満の合併疾患にも有効である可能性がある。
また、GLP1RA（GLP１受容体作動薬）は、心血管疾患や非アルコール性脂肪性肝炎（NASH）などの肥満に関連する疾患にも有効である可能性がある。
GLP1RA（GLP１受容体作動薬）の有効性が徐々に向上していることから、GLP-1をベースとする治療法は近い将来、バイパス術等の肥満手術に匹敵する有効な選択肢となる可能性がある。
【GLP1RA（GLP１受容体作動薬）の背景】
グルカゴン様ペプチド-1受容体作動薬（GLP1RA）は、グルコース依存性のインスリン分泌を増強し、グルカゴン分泌と胃排出を減少させることから、2型糖尿病（T2D）治療薬として開発に成功した。また、GLP1RAは食事摂取を抑制し、体重を減少させることから、肥満症の治療薬としての研究も進められている。
【注意点】
⚠⚠あくまで、極度の肥満症がある場合の治療成績なので、既に適正体重だけれども、もっとダイエットしたい方への効果や害には触れていません。
【以下は私の個人的な意見です】
過度なダイエットや急激な体重減少、無理な食事制限は健康被害を生むことがあります。体重に囚われすぎず、健康を意識してくださいね。また、無理なダイエットは、筋肉を落として、脂肪がつきやすい体質になってしまうことがあります。気をつけてくださいね。
バランスのよい食事や健康な運動習慣は非常に大切です。夜更かしすると、様々なストレスホルモンで肥満になりやすくなってしまうので、注意しましょうね。
持病がある方は、主治医にご相談くださいね。
持病がない健康志向の方は、お薬に頼る前に、生活習慣を改善してみることが、私の個人的な推奨です。
