1型糖尿病医師のつぶやき

【人生の可能性は無限大】インスリンさえ打てば、何でもできる。時々医者目線の患者の歩みです。

低血糖を起こしやすい理由

1型糖尿病でインスリン治療中の時、必ず経験するのが低血糖。

 

不快な症状ですよね。

 

でも、何でインスリン依存の2型の人もいるのに、1型の方が圧倒的に低血糖になりやすいのでしょうか?

 

体型とインスリン抵抗性?

 

インスリンの量?

 

インスリンが完全に欠如しているから?

 

うーん。

 

色々要因はありそうですが、「ただ1型糖尿病は低血糖を起こしやすいものだ」のワンセンテンスで片付けるのは、何だか不満です。

 

もっと調べたいですよね👶

 

体内の糖で有名なものは、何といっても血糖値です。

 

しかし、体内の糖の多くは、実は血糖値として血中にないそうです!🤯

 

え!?

 

糖は細胞の代謝に必要不可欠です。なので、細胞は糖が永遠に0️⃣だと、生きてはいけません。

 

様々な臓器に糖が非常に重要なため、身体は血糖値を80から130mg/dLに維持しようとします。

 

そして、血糖値が下がったら、体内に貯蔵している糖を血中に運び出します。

 

このため、実は様々なホルモンが血糖値を上げる作用を持っています。これらのホルモンは、一体どこから血液に血糖として放出できる糖を引っ張り出してくるのでしょうか?

 

実は、私達の体では普段から糖を貯蔵用に蓄えているのです。

 

摂取エネルギーが消耗エネルギーよりも多い(食べ過ぎ&運動不足)による肥満は有名です。しかし、蓄えは脂肪だけではありません。身体は糖と糖をつなぎ合わせたチェーンのようにして肝臓や筋肉に蓄えています。

 

この物質をグリコーゲンといいます。

 

このグリコーゲン、実は作るためにはインスリンが必要なのです。

 

そうなんだ! へ〜

 

直ぐにエネルギーになるだけではないんですね。

 

インスリンには血糖を肝臓や筋肉に取り込んで、チェーン状のグリコーゲンの精製を促すんですね。そうすることで、血糖値を下げる働きもあるのですね。

 

食べた糖は、血糖値上昇がシグナルになって、本来ならば体でインスリンを分泌します。このインスリンが肝臓や筋肉で糖をグリコーゲンとしてチェーン状にするメカニズムを起動させる役割があるのです。こうやって、身体は食べ物を直ぐに全部消費せず、貯金のように貯めて、必要な時に動員できるようにしているのですね。

 

しかし、1型糖尿病は自分でインスリンを出せなくなるため、それを注射などで補う必要があります。

 

やはり、身体が適宜インスリンを分泌してくれるわけではないので、自分で注射で投薬します。最新のスイス製のインスリンポンプでは、日に何十回もインスリン投与量を調整しているそうです。(YouTube情報😅)

 

手動で注射する場合には毎食と基礎インスリンを打つ4回程度が標準的でしょう。もちろん、血糖値の上昇時も自己判断で投薬します。しかし、日に何十回も投薬などできますか? それができる状態ならば、仕事や勉強、スポーツや人間関係に関することが手につかなくなってしまいますね。すると、健康的な食事をしていても、インスリンの絶対量や投与タイミングが健康な人のそれからは劣ってしまうことでしょう。こればっかりはどうしようもないですね。

 

なので、せっかく血中に余っている糖があっても、細胞内に取り込みづらい場合があって当然ではないでしょうか。

 

また、やはり糖を多く摂取すると、いくらインスリンを補っていても、血糖値が上がり易いです。なので、多くの場合には糖質を少なめにした、必須カロリーをタンパク質や脂質で補う糖尿病食を食べる人も多いようです。

 

毎食お米を200g食べ続けている人のグリコーゲン(貯蔵糖)の量と、毎食お米を120g食べ続けている人のグリコーゲンの量も違うことが予想されるのではないでしょうか。

 

血糖値が下がり始めた時に、直ぐにグリコーゲンを分解して血中に放出できれば、血糖値は下がりづらくなることでしょう。

 

また、人間の身体は個体差が大きいです。全員解剖が違います。

 

そんな馬鹿な!!

 

皆心臓があり、脳があり、肝臓があり.......

神経や筋肉の種類も大方同じことが多いです。

 

でも、皆が違います。

 

皆さんの顔はクローンのように同じですか?

 

違いますよね?

 

臓器も同じと考えるのが自然ですね。

 

血管の走行が全員違うから、網膜や手の静脈が個人認証に使えるのです。そうやって、全ての臓器が若干の個体差を持っていることでしょう。

 

なので、おそらくはインスリンの反応性も全員ちょびっとずつ違います。インスリン分泌量も全員が常に同一ではないことでしょう。

 

しかし、インスリン治療においては、皆が同じ公式で計算してタイミングなどもほぼおんなじ感じで投薬していると思います。(ポンプは違いますね。)

 

けど、膵臓が機能している時の微調整の公式は、私達が使うそれよりも個人差があるのかもしれません。

 

やはり、インスリンが足りない上、糖質制限食を食べていると、普段もっと糖質を摂取している人よりもグリコーゲンのストックが少ないのかもしれません。

 

手動でインスリンを投薬している分、やっぱりちょっと多かったり、少なかったりはあって当たり前ですよね。

 

この、ちょこっと多めの時や、血糖が多めに消費される活動の時に、グリコーゲンのストック量も、多少なりとも低血糖の起こしやすさに影響しているのでしょうか。

 

糖代謝は医学書からの情報ですが、グリコーゲンのストック量と低血糖の関係については、あくまでも私の持論です。(勉強不足なら、すみません。)

 

ふとした拍子に、「あれ? でも、インスリンの投与量や感受性だけで、低血糖の起こし易さって、"全て"説明できるの?」という疑問が湧きました。

 

なので、色々調べて立てた仮説です。検証はされていないですし、これは医学的助言でもないです。あくまでも、いち患者のぼやきとして読んでください。

 

最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

今日も安定した血糖値を!